名刺を経費で落としたい!勘定科目と基礎知識

独立開業したりフリーランスを始めた時に、名刺は欠かせないビジネスツールです。いざ作ってみると、その費用は経費で落とせるのか気になる方も多いのではないでしょうか。経費で落とせるなら確定申告の際に有利ですから、節税を考えても、正確に把握しておきたい事柄の一つと言えます。

今回は名刺と経費の関係について、基本知識と注意点をわかりやすくまとめてみました。

名刺は経費で落ちる!

結論として、名刺代は経費として計上可能です。節税に繋がるので、確定申告の際には忘れないようにしましょう。名刺代が経費として落とせる理由は、事業に関してお金を費やしたからです。名刺に含まれる情報は、いずれも事業を行う上で大切なものばかり。

顧客や取引先に対して、自身の情報やサービス内容などを伝える目的があるので、事業に欠かせないと判断されます。なお、名刺作成の方法は外注でなくても、経費に計上可能です。オンラインサービスで作ったり、自身でソフトを駆使してプリントアウトした場合も、経費で落とせます。

名刺作成費を経費として計上する時の勘定科目

経費で落とせるのはわかりましたが、次の問題が勘定科目です。名刺作成費を計上する勘定科目は、複数のうちから選べますので間違えないようにしましょう。外注したか、自身でプリントアウトしたかで勘定科目も変わるわけです。

具体的には、消耗品費か広告宣伝費として計上するケースが多いです。まず、消耗品費は廉価な事務用品を購入した時に利用される勘定科目。コピー用紙や消しゴムなど、安価で使うとなくなる品物に対応します。名刺は数千円から数万円で調達できて、一度配ると失われるアイテムですから、この勘定科目が第一候補です。

特段の事情が無ければ、こちらに計上しておけば問題ないでしょう。広告効果が高い名刺は、別の勘定科目も選択肢です。中でもPR効果を高めるため、チラシのように画像を使って大人数に配る場合は、広告宣伝費として計上するのも選択肢。

ただ、消耗品費か広告宣伝費かは人によって意見が様々で、後者で計上すべきとしている記述も珍しくはありません。人によって意見が違うので悩むかもしれませんが、実際にはいずれも利用できます。勘定科目についてはある程度の自由裁量が認められているため、そこまで神経質になる必要はありません。

なお、他に事務用消耗品費と言う勘定科目を設けて、こちらに計上する方法もあります。ただ、事務用消耗品費は大規模な事業じゃないと、作ってもあまり使わないでしょう。消耗品費か広告宣伝費かで悩んだ時も含めて、極端に目立つ勘定科目を作らないように、バランス良く計上することが大切と言われます。

迷いやすい勘定科目と間違った時のリスク

名刺の費用につき、迷いやすいのが雑費として計上できるかどうかです。結論としては、雑費として計上しても、ただちに問題が生じるわけではありません。税務署で「雑費として計上しないように」と指導されることはないでしょう。

ただ、雑費は基本的に目に見えない無形物に対して使用する科目です。このため、名刺のような有形物を計上しておくと、税務署からは経理の知識が乏しいと判断されて、目を付けられる可能性があります。なお、名刺を雑費として計上してしまうと、経理上の混乱を招きかねません。

名刺を含めて、迷いやすいものは雑費に計上してしまうと、この勘定科目の金額突出することになります。一部の科目が目立っていると、税務署に「怪しい」と判断される危険性が大きいです。困った時は雑費、と言う判断をしている時は、この機会に見直していきましょう。

特殊なケースで利用する勘定科目

名刺代は基本的に消耗品費か広告宣伝費に計上しますが、時には他の勘定科目が相応しいケースがあります。例えば、決算日の後に社員を迎え入れる場合は、予め作った名刺の費用を貯蔵品として計上可能です。貯蔵品は消耗品や事務用品のうち、当該年度で利用しなかったものを計上する科目。

決算日の前に新入り社員の名刺を作って、当該年度中に使わなかったら、貯蔵品として計上しても問題ありません。なお、購入時は消耗品費として扱い、年度中に使わなかった時は貯蔵品に振り替える方法も選べます。他に、名刺の印刷をアウトソーシングしたら、印刷製本費または印刷費として計上するのも悪くありません。

こちらは一般的に年賀状などで使いますが、名刺を含めても大丈夫です。これは一部の会社を除いて、普段は余り使わない勘定科目です。他の科目に名刺代を計上するとバランスが悪い時には、印刷製品費を使うなど、工夫すると良いでしょう。

勘定科目に関する注意点

実際のところ、名刺代の勘定科目を間違えても、確定申告の際に大問題になる可能性は低いです。名刺自体、そこまで重要な品物ではありませんし、一部を除いて計上する金額も微々たるものでしょう。このため、勘定科目を選ぶ時は経理上のわかりやすさを優先しても問題ありません。

ただし、重要なのはルールを一度決めたら、安易に変更しないことです。

法律的には勘定科目を変えても問題はありませんが、実務上のトラブルに繋がりかねません。税務署としても勘定科目がどうなのかより、毎年、違った方法で計上している時に怪しいと判断します。このため、なぜ勘定科目を変えたのか追及される可能性があるのです。

なお、勘定科目を変更すると、経営上のリスクも生じかねません。例えば当年度の業績を前年度と比較する時に、勘定科目が違っていると正確な判断が難しくなります。経費削減を考えても、他の年ではどの勘定科目に何が計上されているかわからないと、手が付けられないのです。

また、記帳する際にもどちらで計上していたか混乱して、ミスが生じる原因にもなるでしょう。記帳の度に過去の履歴を調べたりして、必要以上に手間がかかるケースも多いです。このような不要なリスクを避けるため、勘定科目を一度決めたら、できるだけ変更しないように気を付けましょう。

後から変更すべきか悩まないためには名刺代も含めて、事前にしっかりと何をどの科目に計上するかを明確にしておきたいものです。

便利なソフト・サービスを活用しよう

名刺代を含めて、勘定科目で悩んだ時には自身で情報収集することが大切です。ただ、事業規模が大きくなってくると記帳に費やす時間も増えるため、効率化を検討しましょう。現在は領収書から自動で記帳してくれるソフトもありますし、経理業務をアウトソーシングできるサービスも増えました。

もちろん、税理士などの専門家も頼りになるので、困った時には相談していきましょう。